生活上の様々なことが出来始める2歳児は、「第一反抗期」と言われるように何でも自分でやりたがる難しい年齢である。本公演では、横須賀市の家庭保育福祉員や保育士を対象に、2歳児の発達的な難しさを説明しつつ、手伝い活動を通して2歳児自身が人の役に立つ経験をすることが一つの突破口となる可能性を論じた。手伝いは、自分に対する他者の期待を意識しながらモノと対峙し、自分にできること、できないことを経験的に知り、人の役に立つことも意識できる活動である。いろいろなことをやりたがる2歳児にとっては、遊びだけでは経験できないモノや人との関係の中で、自己肯定感を育てる機会となることを示した。