予備的調査で得られた、素話の実践がもたらす学生の気づきである「覚えることの困難さ」「話し手の立場」「聞き手の立場」「素話の魅力」を定量的に確認した。「覚えて語る」語り手としての課題であるが、「聞き手の立場」も体験することにより、素話を肯定的に捉える側面が認められた。素話が育てるものとして挙げられた「想像力」「イメージする力」「ことばを話す力」「集中力」は「素話の魅力」でもあり、学生は、講義だけでなく、実践することによって気づきを得ていることがわかった。