本研究では、1歳児クラスにおける参与観察から、コミュニケーション手段としての模倣に着目し、遊びとの関係を検討した。子どもたちの「真似る」と「真似られる」の関係は、①子どもたち同士の間で広がりをもつこと、②保育者が言動を共有することで他児への広がりが見られるもの、③1人への影響で完結するもの、④真似られる側が否定的になり中断されることの4つに分類することができた。また、言葉の発達が未熟な1歳児であるため、非言語コミュニケーション手段としての模倣が遊びを共有するための機能的な役割を果たし、真似られる側の言動及び保育者の関わり方が遊びの発展の大きな要因となることが示唆された。