クライエント役ーセラピスト役1ペアの模擬箱庭セッションにおいて、両者のNIRSによって計測した脳活動と箱庭療法プロセスを検討した。クライエント役については、制作中・インタビューの両方において前頭ー側頭ネットワークの連動が見られた。クライエント役ーセラピスト役の間では、特に左下前頭回において、NIRS信号間に相関があり、これは箱庭制作中にも見られたが、インタビュー中ではさらに強くなった。インタビュー中のNIRSデータをインタビューのやりとりと対応させると、セラピストはクライエント役の言葉や発話内容に反応していた。これらはミラー・ニューロン・システムが働いたことを示唆し、反応は左半球において右半球より顕著であった。