京都大学院教育学研究科の心理相談室における事例をまとめた論文「パニック症状を呈する40代男性との面接過程」に対して、誌上コメントを行った。セラピストである筆者が考察していることと少し異なる視点から、必ずしもクライエントは心の変化をすべて言葉にしているわけではなく、心理療法により心理的変容が少しずつ生じていたと考えられるような点を挙げ、考察した。ケースの流れの中の点をつなぐことで浮かび上がる側面があることを提示した。