自閉症スペクトラムの特徴を持つ男性との4年半余りの面接経過から、箱庭療法を中心にまとめて発表した。頭痛・不眠など、ちょっとした不調を訴えやすいクライエントに、伸ばした手が素通りするような手ごたえのなさを感じていたセラピストが、手ごたえを感じるようになった頃に箱庭療法を開始した。クライエントはほぼ毎回のように制作。初めはただ並べただけのような箱庭であったが、わずかながら変化が現れてきた。関わりと作品の変容を発表し、講師(田中康裕先生)より新しい知見を得られた。