ある自閉症スペクトラムの女性の箱庭療法と描画療法(相互スクイグル)の過程に現れた変容を10年以上の経過に沿って、報告し、考察した。象徴的表現の難しいクライエントが、箱庭で示した空間、そして描画が象徴的に描かれるようになるに至る「私」の出現を筆者とのかかわりと合わせて考察した。