アイスランドは、金融立国として21世紀に入ってから急成長したが、リーマンショックの影響を受けたことにより、より大きな政治・経済枠組みとしてEU統合の傘下に入ることが小国の生き残りとして不可欠との判断に至り、一旦は2009年にEUへの加盟申請を提出した。しかし、その後経済的に立ち直りを見せると、そもそもEU統合とは距離を置いてきた歴史を持つ同国は、EU加盟問題を棚上げにし、EUと距離を置く路線を取り始めている。本報告では、そのようなアイスランドの実態について分析した。