感謝スキルが対人関係と自己認知に及ぼす形成・拡張効果の介入的実証研究
科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)基盤研究(c)一般課題番号17K04307研究成果報告書

感謝感情を伴わない感謝表出行動である儀礼的感謝行動と対人関係の良好さの認知との関連を検討した。大学生と社会人を対象に調査を実施した。階層的重回帰分析の結果、儀礼的感謝行動は、対人関係の良好さと正の関連を示さなかった。また、大学生に対して儀礼的感謝行動を減少させることを目的としたトレーニングを実施した結果、感謝行動全体に占める儀礼的感謝行動の割合が減少する傾向が見られた。参加者にとってトレーニングが非言語記号の重要性に気づく機会となっていたことが示唆された。
担当章：第５章「大学生における儀礼的感謝行動と対人関係の良好さの認知との関連」、第6章「社会人における儀礼的感謝行動と対人関係の良好さの認知との関連」、第7章「儀礼的感謝行動の抑制を目的としたソーシャルスキル・トレーニングの実践」
A4 総127ページ