書評 社会化の心理学/ハンドブック:人間形成への多様な接近(菊池章夫・二宮克美・堀毛一也・斎藤耕二(編著)(2010).川島書店)
心理学の幅広い領域において研究テーマとなってきた社会化に関する書籍を紹介した。各章の内容を概観したたうえで、経験を通して進行していく過程であると捉えられていた社会化に関して、近年遺伝的要因の影響が注目され、社会化研究が新たな段階を迎えていることを示した。また、社会化の概念に関わる要素の役割や性質は流動的であり、それゆえに社会化がその時々の問題を読み解く視点として関心を持たれ続けていることを指摘した。 B5 総1ページ