読売新聞の読者投稿欄「人生案内」の1914~2003年の記事について、通時的にドキュメント分析を行い、(1)「家庭」という用語が内実の意味の変容を伴いながら、1970年代半ば頃を転換点として「家族」という用語へと置き換わったことを示した。また、(2)家族が問題化される際に子どもへの配慮が語られるかを見ることで近代家族の子ども中心主義を測定した。子ども中心主義は1930年代に見られるが、その後1970年代半ば頃には配慮の内容や注目点が変化していた。