読売新聞の読者投稿欄「人生案内」の1914~2003年の記事について、通時的なドキュメント分析を行い、夫婦関係と親子関係が相互にどのように関連しあうのか(あるいは関連しないのか)についての人々の了解の形式の変容を明らかにした。「夫婦関係が悪いと親子関係も悪くなって当然」という想定が語られ始めるのは、1970年代後半以降のことであり、それ以前は夫婦関係と親子関係はそれぞれ別個に独立して成立するものだという想定が語られていた。